記憶するメカリズムを知る『一流の記憶法:あなたの頭が劇的に良くなり、天才への扉が開く』から学ぶ[書評]その1

最近記憶力が落ちているような、そして、友人が記憶できないって言っていて、何か改善策はないものか?と本を探してみました。

そして、見つけて読んでみた本が、『一流の記憶法:あなたの頭が劇的に良くなり、天才への扉が開く』という本。

たくさん書いてあって、まだまだ消化できていません。

本の冒頭にも

一読したら 、今度は実践する段階です 。ここで注意しなければいけないことは 、一度にすべての事柄を──つまり 、記憶の原則や記憶術のすべてを──実践してみてはいけない

と書かれていました。

ということで、まず読んで一つ目のことを実践してみたので、ご紹介します。

記憶の過程を知る

記憶するにはメカリズムがあり、私たちの脳の特徴を知る必要があります。

情報が入って出て行くまでの過程は、3つあり、

1、記銘(符号化)情報を記憶として刻む
2、保持(貯蔵)記銘した情報が一定期間保持されること
3、想起(検索)保持された情報が一定時間後に外に現れること

何かを覚えるためには、この3段階をへる必要があります。

短期記憶から長期記憶に

私たちの脳では、『短期記憶』と『長期記憶』があります。

このフレーズはよく聞きますが、これを意識して記憶したことはありませんでした。

入ってきた情報全てが記憶されるわけではありません。

次の3つの段階を経て、長期記憶として保存されます。

1.感覚記憶(感覚登録器)

外界から絶えず入ってくる情報は視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の感覚器官に入ってきます。

この感覚にはごく短時間記憶にとどまるのですが、刺激がなくなるとすぐに感覚記憶が消え去ります。

2.短期記憶(短期貯蔵庫)

この感覚にとどまった情報は、“選択的注意を向けられた情報だけが、“短期記憶(working memoly )“として短時間だけ記憶できます。

この短期記憶の容量は少ないんです。

3.長期記憶(長期貯蔵庫)

一方、長期記憶は、長い期間保存でき、容量も、1ペタバイト(1テラバイトの1000倍)あるそうです。

この長期記憶に保存していくのです。

長期記憶に情報を保存していくためには、その情報を一定期間後に想起するのを繰り返せばいいのです。

想起するためには?

保持されていた記憶がある期間の後に外に現れることを想起といいます。

つまり、思い出すということです。

この思い出す行為が、記憶の目的なのです。

想起は、なんらかの手がかりに対応して生じるということなんです。

この手がかりは、『メガネはどこにおいたか?』といった質問が手がかりとなって、『枕元』といった情報が想起されます。

これは、インターネットの検索に似ていて、キーワードを入力すれば、情報の結果が出てくるようなイメージです。

人の記憶の場合、言語情報やイメージだけではなく、嗅覚や触覚など、さまざまな情報から想起することができます。

この情報を想起するためには、手がかりとの関連づけが必要です。そのやり方が後半で紹介されています。

忘却

記憶されていたこと 、あるいは 、記憶されていたはずのことが想起できなくなる現象を忘却といいます 。

なぜ私たちが忘れるのかというと必要な機能だからです。

不必要な情報を忘れるから、必要な情報だけを思い出せるのです。

ランダムなアルファベットのが並んだ文字を記憶する実験を行った際の結果です。

2 0分後 : 4 2 %
1時間後 : 5 6 %
1日後 : 7 4 %
1週間後 : 7 7 %
1か月後 : 7 9 %

ここから見ても、1日たっても覚えていた情報は 、その後時間がたっても 、その大部分を覚えていられます 。 1週間後にも覚えていた情報にいたっては 、 1か月たっても 、そのほとんどを忘れずに覚えています 。

この仕組みを知ったうえで、記憶力のトレーニングを行います。

想起練習してみる

想起練習をしてみて、一つですが妙に覚えられたので、それをご紹介します。

5つの地名を次の手順で記憶します。

以下本からの抜粋です。

巣鴨 四日市 泉佐野 出雲 大間

〔手順 〕

①地名を見ながら 、唱えてください 。 「見なくても言える 」と思えるまで 、反復してください 。

②地名を見ずに 、想起してください 。

③ ( ②が間違えずにできたら ) 5秒程度時間を空けてから 、地名を見ずに 、再度想起してください 。これも 、何度か繰り返してください 。

④ ( ③が間違えずにできたら ) 3 0秒程度時間を空けてから 、地名を見ずに 、再度想起してください。

ぜひトレーニングしてみてくださいー。

私もやってみたんですが、もっと覚えられそう!って気持ちになれました。

他のものも少しずつチャレンジしてみます。